東京マルイ L96 AWS OD

東京マルイから発売されたボルトアクションで、
AI(Accuracy International)社のAWシリーズをモデルアップしています。
AWシリーズ

イギリス、AI社が製造しているボルトアクションライフルのシリーズで、
スナイパーコンペティションからミリタリーまで幅広く浸透している第一線のスナイパーライフルです。
AI社はオリンピック金メダリストのマルコム・クーパー氏によって創立された会社で、
競技用ライフルの流れを汲む独特のサムホールストックで成功を収めた会社です。

この会社が現在リリースしているスナイパーライフルの中にAW(Arctic Warfare)シリーズがあります。
バレルや口径、細部に渡る仕様が異なる数種類のライフル群で、様々な用途に対応出来るようになっています。
AW以外の製品も含め、ラインナップと仕様を見てみると、、、

・PM (Precision Marksman)

・AW (Arctic Warfare)
・AWF(Arctic Warfare Folding)
・AWP (Arctic Warfare Police)
・AWS (Arctic Warfare Suppressed)
・AWC (Arctic Warfare Covert)
・AWM (Arctic Warfare Magnum)
・AWSM (Arctic Warfare Super Magnum)

・AW50 (Arctic Warfare .50 calibre)
・AW50F (Arctic Warfare .50 calibre Folding Stock)
・AS50 (Arctic Semi-automatic .50 calibre)

・AE (Accuracy Enforcement)

・AICS (Accuracy International Chassis System)

となっています。AI社最初の製品でもあるPMは、KTWがモデルアップしており
その時、AI社とKTWは製品モデルアップの契約を交わしています。
箱には、昨今の海外コピー品を意識してか
日本製であることを示すステッカーが貼られています。
ボルトハンドルが突き出している為、箱は妙に分厚いです。

銃本体の他に取説類、BB弾、クリーニングロッドが付属します。
全体像です。
AWSと謳っていますが、SはSuppressedのSではなく
SeriesのSとの事でした。

オリジナルにこのようなストレートブルバレルは無く、
実際のところ「架空銃」なのですが
Suppressedを意識したところも見られました。
それは後述します。
レシーバー周りの画像です。
AWの特徴でもある角型レシーバーをしっかり再現しています。
反対側の画像です。
左側面の刻印です。
使う前に取説読めと書いてます。
製造国、メーカー、ASGK刻印はレシーバー左側面、
ボルトエンド下部に入っています。
ボルトキャッチはダミーながら稼動します。
レシーバー右側面の刻印です。

99 AW 5103とあり、横にプルーフマークが入っています。
トリガーはこれもAWの特徴であるRのきつい
トリガーを再現しています。

プルはファーストステージで、ストロークとプルを調整できます。
軽いですが、落ちどころが分かりにくいプルです。

ボルト周りの画像です。
かなり精巧にできています。
ボルトを上げるとガイドの傾斜に触れ、
若干ボルトが後退する様子も再現されています。

このボルトが接する傾斜ですが、使っているとどんどん凹んでいきます。
材質的にしょうがないと言えばしょうがないのですが、、、
なんだか微妙な感じです。
コッキングストロークは約90mmです。
スプリングも柔らかい物が入っており、
サポートリングの効果もありコッキングは非常にスムーズです。
エジェクションポートからシリンダーが覗きます。
シリンダーにはメッキがかかっており、
やや金色がかった黒となっています。
セイフティはボルトエンド部分に搭載されており、
写真の位置でONとなります。

ONにするとトリガーが引けなくなると共に
ボルトロックがかかり、ハンドルが上がらなくなります。
ブルバレル付け根には段差があります。
恐らくSuppressedタイプを意識して
この様な段差にしたと思われます。
アウターバレル外径は30mmです。

実際はバレル先端までインナーバレルが延びており、
消音効果はまったくありません。
ストック下部の画像です。

AIストックの特徴でもある金属製シャーシが入っている、、、と
思いきや、一部しか入っていませんでした。
下部に大型のダイヤルがあり、回すことによって
ホップの強さを調整できます。

ホップはやや弱めで、0.25gより重い弾を使うと
最大でも山なり弾道にしかなりませんでした。

*追記*
ホップダイヤルは約1回転しますが、弾棒を突っ込みながら
感触を確かめると、3/4回転させるまでパッキンが出てくる感触が無く
最大まで回しても抜段抵抗はかなり弱いです。
実質、後半の1/4回転で調整している感じです。

ノズル長はピッタリ出ているので、調整の必要はなさそうです。
先端には各種バイポッド用のプラットフォームがあります。

スリングスイベルも備え付けられており、
様々なオプションが装着可能です。
ヴェルサバイポッド用のアダプターが付属してきます。
先端のレバーを押すことでロックが解除され、
このアダプターを外す事ができます。
ワンタッチで各種ヴェルサタイプバイポッドが装着可能です。
一緒についている汎用アダプターを使うことで
ハリスタイプバイポッドも無加工で装着可能です。
バレル先端は同社Gスペックと同じ形状になっており、
Gスペック用サイレンサーアダプターが装着可能です。

ここだけ亜鉛パーツで仕上げが違うのはご愛嬌です。
マガジンはスチールプレス製ケースで、
装弾数は40発ですが35発以降が非常に硬いです。
初期状態では、20mmレールが装着されています。
レールの寸法は下記の通りです。

・レール幅:21.15mm (21.209mm -0.127mm 〜 +0mm)
・溝深さ:2.92mm (2.997mm -0mm 〜 +0.203mm)
・溝幅:5.16mm (5.232mm -0mm 〜 +0.203mm)

ほぼピカティニー規格に合致する寸法です。
20mmレールはネジ2本で固定されており、
外すと本来の11mmレールが姿を現します。

ただ、ネジ穴と凹み穴が姿を表すので、
外観は今ひとつ、、、と言う感じです。
チークは根元のネジ2本でロックされています。
この様に、フリーで高さを調整できます。
バットプレートはゴムで、AIロゴも再現されている、、、と思いきや
A1に見えます(汗)
スペーサーを継ぎ足しする事で長さを変えられます。
てっきりスペーサーは3枚だと思ったら、
2枚分が合体して1枚になっており、実質2枚でした。
アクションはネジ3本で簡単に着脱できます。
ストックパネルを剥がしてみました。

パネルはマルゼン Type96と同じような硬質樹脂(ABS?)で
残念ながら実物やタナカA.I.C.S.の様な
軟質樹脂ではありませんでした。
本来ならストック先端から後端までシャーシが入っているのですが
マルイL96 AWSはチーク調整部、アクション下部、
先端部分しか金属ブロックは入っていません。

値段を考えると仕方が無いかもしれないですが、
剛性は十二分に出ているので使用に差し支えはありません。
アクション下部のシャーシです。アルミ製で軽量です。

マガジンキャッチ等はここに集約されています。
前側のシャーシ部分です。

金属ブロックは先端のプラットフォーム部分のみで、
ダイヤルが付いている部分はプラです。
タナカA.I.C.S.(上)との比較です。
色合いやシャーシが若干違いますが、
見た感じほぼ同じです。

ストックパネルの継ぎ目(バリや返り具合)が気になる方も多いと思いますが、、、

実物より綺麗です(爆)

実物はもっと荒かったです(^^;
アクション部分の画像です。
今回の目玉、ローディングエスカレーター機構です。
リアルマガジン位置からシリンダー先端までBB弾を運ぶ機構です。

その正体はマルイエアコキハンドガンでおなじみの
プレート給弾式機構+スロープです。

シリンダー先端にノズルプレートと呼ばれる給弾プレートが付いていて
それがマガジン内の弾を拾い、弾を転がしていきます。
こんな感じで、転がっていく様子が見えます。

懸念されていた給弾不良等は一切起こらず、
スロープも樹脂製なので削れることもなさそうです。

ただ、ゆっくりコッキングすると弾が転がる音が聞こえます(笑)
トリガーはVSRでおなじみの沈み込みシア方式です。

VSRと同じく、プルとストロークが調整できます。
バレルの分解手順です。

まずは給弾スロープを外します。
次に、給弾スロープ下に隠れていたネジを2本外します。
そしてマウントベース下のネジを外します。
これでバレルのロックが外れ、フリーになります。
次にセットピンを引き抜き、
コッキングしてもスプリングが圧縮されないようにしておきます。
その後、一番後ろまでボルトを引いてノズルプレートを
下げた状態にします。

こうしないと、バレルを回して外す際に
引っかかってしまい、バレルを回せなくなります。
バレルを回し、外します。
いつものねじ込み方式ですが、かなり奥までねじ込まれるようになっています。

これを3本のネジで固定するので、結合剛性はバッチリです。
ノズルプレートはこんな感じでノズルに取り付けられています。
ロックパーツを細いマイナスドライバー等で外すと
ノズルプレートを前に引き抜くことができます。

これでボルト一式をレシーバーから外す事ができます。
シリンダーアセンブリです。
シリンダー径は外径で21.6mmと、VSRに比べかなり細くなっています。
おなじみのはめ殺しピンが打ってあります。
レシーバーは安全対策か2重構造になっており、
内側が亜鉛ダイキャストになっています。

白いパーツはサポートリングで、プレート状の成型品になっています。
コッキングすると、ピストンが少し見えます。

今回もOリング式で、緩衝材はピストンについています。

エアブレーキは付いているのですが、、、
2〜3mmしかなく、効果はありません(汗)
アウターバレルからチャンバーを引き抜きました。
BB段ストッパーのスプリングが飛び出すので注意が必要です。

チャンバーは非常に重厚で、ゴツイ作りになっています。
上部には調整レバーが見えます。
金属ケースは前後2ピースになっており、
結合は前からネジ2本と、今は懐かしの狙撃班A級や
タマシーZ、ZZと同じ方式を取っています。
金属ケースを分割すると、内部が取り出せます。

これまたユニット化されており、調整機構と保持部が一体となった
電動ガンと同じ方式になっています。
各パーツを分解した画像です。

チャンバーパッキンはVSRやガスブロシリーズ共用で、
調整法式が電動M14と同じ突き上げレバー式となっています。

パッキンを押すのは電動ガンのシムゴムです。

*2009.10.21 追記*
ホップパッキンはVSRやガスブロシリーズと互換性がありますが
ホップの突起位置が若干異なりました。
VSR用がパッキン前面から約6.4mm、L96用が前面から6.8mmと
やや後ろに移動しています。
シリンダーを戻すとき、少し引っかかりを感じる場合は
BB弾逆流防止ストッパーにノズルが引っかかっています。
使っているうちに馴染んできて(削れて)、スムーズになって行きました。
弾速測定
使用弾速計:Comblo cb-625
使用BB弾:マルイ0.2g、SUS0.2g赤袋、EXCELバイオ0.2g
ホップ:最小

マルイ0.2g
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 最大値 最小値  高低差 平均 J値
98.1 97.4 98.0 97.3 96.3 97.9 97.9 97.6 96.6 96.3 98.1 96.3 1.8 97.3 0.95

SUS0.2g赤袋
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 最大値 最小値  高低差 平均 J値
95.4 96.7 96.6 96.4 96.8 95.1 96.7 97.0 97.8 97.4 97.8 95.1 2.7 96.6 0.93

EXCELバイオ0.2g
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 最大値 最小値  高低差 平均 J値
94.3 92.7 91.1 91.9 92.6 91.8 93.5 91.9 94.6 92.7 94.6 91.1 3.5 92.7 0.86
初速はこんな感じになりました。箱出しとしては非常に初速が出ています。
ホップ最小でEXCELバイオ0.2gを使うと、径が小さすぎて弾ポロを起こすため上を向けながらのデータ取りです(笑)

初速に関しては何も言うことがない(ローカル越えしてますし^^;)と言うより、むしろ出過ぎな感じがします。
シリンダーに分解防止策が施されており、手軽にデチューンできないのでメーカーサイドで出力を調整して欲しいところです。
動作の様子とローディング機構の動画です。

本体側の出来としてはかなりのレベルで、非常に楽しませてくれそうな一丁です。
気になるのが命中精度ですが、こちらは室内無風環境が整うまでもうしばらくお待ちください。
2009.9.3
30mチャレンジ 津軽会場にて無風条件下のグルーピングを取ってみました。
まずは10mのグルーピングです。10発同じ的に撃つと、訳が分からなくなるので5発×6セットの平均としました。

距離:10m
射手:Barrett石岡
サイト:スコープ (TASCO SPECTOR 6×44M)
レスト:バイポッド (Harris 1A2 BR) + リアにレストバッグ
使用弾:マルイ SPG0.3g無選別
ホップ:最強状態

コンスタントに30mmアンダーは出せるようです。10mグルーピングは優秀です。
1回17mmと言う良い感じの記録が出ましたが続かず、20〜30mmでふらふらしてる感じです。
トリガーの切れが悪く、ストローク最小状態でもまだ長いのでレットオフのタイミングが掴みづらく意外と撃ちにくいです。
距離:20m
射手:Barrett石岡
サイト:スコープ (TASCO SPECTOR 6×44M)
レスト:バイポッド (Harris 1A2 BR) + リアにレストバッグ
使用弾:マルイ SPG0.3g無選別
ホップ:最強状態

20mのグルーピングです。1回目、2回目と横方向に強烈な飛ばしを出してしまい、30mと変わらないグルーピングとなりました(汗)
3回目はしっかり集弾し、62mmと好結果が出ました。1回目、2回目共にかなりの集中弾が続いた後に飛ばしているので
射手側の問題と思われます。
最後に、30mでのグルーピングです。

距離:30m
射手:Barrett石岡
サイト:スコープ (TASCO SPECTOR 6×44M)
レスト:バイポッド (Harris 1A2 BR) + リアにレストバッグ
使用弾:マルイ SPG0.3g無選別
ホップ:最強状態

いきなり100mmを切りました。その後も129mm、134mmと好結果が続き、平均118.33mとかなりのレベルの結果となりました。
SPGはホップが全然かからない為、エレベーションを目一杯まで回し、最強ホップで何とかセンター着弾と言う感じです。
最後に、別な個体でサー・ワダさんが撃ったグルーピングです。

距離:30m
射手:サー・ワダさん
サイト:スコープ (NOVEL ARMS SURE HIIT HIDE-7 3-10×42)
レスト:バイポッド (Harris S-BR レプリカ) + リアにレストバッグ
使用弾:マルイ SPG0.3g無選別
ホップ:最強状態

こちらも平均グルーピングが153.33mmと、箱出しではかなりのレベルのグルーピングを叩き出しています。

SPG弾の在庫が少なく、数が撃てなかった為これらが本来のグルーピングと断言はできませんが
命中精度に関しては、ノーマル箱出しでもかなりのレベルに達していると言えます。
ただホップが弱い(弾の保持位置が突起の真下なので、パッキンに接する距離が短い)ので
重量弾を使い、遠距離スナイピングをするという用途を考えると要改良、、、と言った感じです。

その他、使ってみて感じた事は
・マガジンへのBB弾装填が硬すぎて怖い
・特定の弾を使ったときのローディング機構の不具合
・ホップの強さや弾の種類を変更した場合、グルーピングが安定するまでにある程度の慣らしが必要
が挙げられます。

マガジンへの装填は、かなりの方が「硬い」という意見を持っています。
特に外径5.92mmを超えるBB弾の装填はかなり硬く、SPG弾を装填するときも傷をつけないか心配でした。
装填時にテンションをかけない多弾マガジン方式の方が適していると感じました。

特定の弾を使ったときのローディング機構の不具合についてですが、何故かSPG弾を使ったときのみ、ボルトをゆっくり戻すと高確率でジャムります。
チャンバーに差し掛かった時、ノズルプレートとノズルの間にきわどいクリアランスで挟まってしまい、装填できなくなってしまいます。
ボルトをある程度の速度で戻してやるとジャムは起こりませんが、これはこれで装填位置のばらつきが怖いです。

グルーピングが安定するまでにある程度の慣らしが必要ということについてですが、
テストしている時、弾を変えたりホップの強さを変更した場合、弾道が安定するまで(特に上下)10発前後慣らし撃ちが必要でした。
パッキン自体の厚み、パッキンの全周をしっかりホールドし逃げの少ない構造、シムゴムで押す方式とこれらの要素が合わさった結果
パッキンが馴染むまでにある程度の弾数を要してしまうと推測されます。

今回使用してみて、こんな感じでした。今後、これらの解決や改良をメインに行っていこうと思います。
価格:\31290(税込み) 全長:1120mm
重量:3460g 装弾数:40発
作動方式:エアコッキングボルトアクション バレル長:500mm(外径、内径未計測)
ホップ:可変ホップ サイト無し
外部:
Gスペック用サイレンサアダプタが使用可能。
20mm、11mmマウントレール、各種バイポッドアダプタ