ブレニー技研
GM-8300

44gセット
価格:\2500前後

250gセット(画像の物がこれです)
価格:\9000前後

800gセット
価格:\23000前後

F井さんに譲っていただきました。
F井さん、ありがとうございました。

ブレニー技研が開発した、次世代エポキシ接着補修材と銘打たれた
金属粉配合型のエポキシ接着補修材シリーズで
このGM-8300はその中でも耐熱性に特化したモデルになります。

基本はエポキシ接着剤やパテと同じく、主剤と硬化剤を
一定の比率で混ぜ合わせると硬化を始めると言う仕組みです。
こちらが主剤です。
灰色で、ムースのような質感ですが
この状態で結構堅く、不思議な感触です。
こちらが硬化剤です。
混合比は主剤:硬化剤が100:10(10:1)になります。
計量がシビアなので、付属のK-Kプレートを使うか
電子天秤でコンマ一桁まで計測します。
こちらは黒く、柔らかい質感です。
こちらがK-Kプレートと呼ばれる
付属の簡易計量 混ぜ合わせプレートです。

大きい方の窪みに主剤を、小さい方に硬化剤を入れて擦り切ると
綺麗に10:1の比率になるという優れものです。

それらを大きい窪みに入れて、混ぜ合わせるとすぐに作業出来ます。

しかし、一回辺りの使用量が多く
ちょっとだけ使いたいという場合は不向きです。
その場合、電子天秤を使用します。
主剤と硬化剤を混ぜ合わせると、柔らかくなり
盛りつけ/接着が可能となります。

作業時間は20分程度で、その後少しずつ硬化をはじめます。
説明書には2〜6時間で加工可能とありますが
完全硬化にはまる1日を要するので
それまで作業は行わない方が良いでしょう。

ちなみに完全硬化すると、表面のべたつきが無くなり
金属光沢が出てきます。

接着力、硬化後の強度は尋常ではなく
ホームセンターで売っている一般的なエポキシパテや接着剤とは
比較にならないほどです。

写真はブラストをかけて処理したアルミ板(1.5mm厚)同士の接着、
アルミにパテ盛り、ナット単体の接着、そして
ブラスト処理したABSへの肉盛りテストの様子です、

完全硬化後、アルミ板の曲げテストを行ったのですが
剥離することなく、母材が曲げの疲労で破断しました(笑)

ナットは流石に接着面積が小さく、簡単にとれてしまいましたが
肉盛りは母材が歪むだけハンマーで叩いてようやく取れました。
ABSへの肉盛りも同様です。
カタログスペックを記載します。

曲げ強さ : 870kg/cm2
曲げ弾性率 : 69200kg/cm2
引っ張り強さ : 486kg/cm2
圧縮強さ : 726kg/cm2
引っ張り剪断接着強さ : 303kg/cm2(鉄同士) 205kg/cm2(アルミ同士) 322kg/cm2(ステンレス同士)
温度特性 : -40℃〜220℃

引っ張り強さに関しては、JBウェルドのオートウェルドを遙かに凌ぐ強さを示しています。
エンドミルで削ってみた感触は、さくさく削れることは削れるのですがポリパテやエポパテと違い
粘り、重さがあり樹脂以上金属未満という感触です。

これだけの接着力を有しながら、肉盛り成型可能というのが一番のメリットで
欠けたパーツの補修や肉盛り後の成型、型に押しつけての部品複製まで様々な用途に使える、、、のですが
かなり高価というのがネックです。
どうしても強度が必要な場所や、ここ一番という時に使用するのが良いと思います。

ブレニー技研のHPで、様々な応用例や耐久力試験の動画が見られます。
http://www.blenny.co.jp/