ピストン打撃、抜弾時間実験

ピストンが打撃してから弾が出るのか、はたまた弾が出てからピストンがぶつかるのか?
今まで数多くの議論がなされてきました。
キッチンテーブルガンスミスのけいずさんの実験により、
クルツのバレル、シリンダーでもピストン打撃の方が速いと言うことが判明しました。

同じ様な実験を、APSで行なうとどうなるか?
今回はそれにチャレンジしてみました。

写真は実験状態です。実験に使用したのはGE2003、
バレル長600mm、APS用ノーマルシリンダー使用、ノーマルスプリング、
40g重量ピストンを組んでいます。
初速はEXCEL0.25gで87m/sとなっています。

シリンダーヘッド横にマイクをつけ、BB弾が段ボール板に当たった音と打撃音を
音声計測ソフトで比較しようというものです。
マズルは段ボールから1mm程離したところに位置するように調整しました。
段ボールからマイクまで約600mm、音速を340m/sとすると、
音が伝わる速度は約0.0018秒なので、これを考慮して実験値を考察します。
打撃部分側面にマイクを置いています。
このマイクで打撃音とBB弾が段ボールに当たった音を測定します。

BB弾が発射される前にピストン打撃が起こると、その振動がバレルを伝って
弾道に何らかの悪影響を及ぼす可能性があります。
何とかしてBB弾を先に撃ち出せないか?
これを探るのも今回の実験の目的です。
初期状態、EXCEL0.25gを使用した時のデータです。
はっきりと音が2ヶ所に分かれ、その間は0.023秒でした。
測定距離を考慮し、0.0018秒を引くと0.0212秒となります。

BB弾の打撃音の方が遥かに大きいので、最初の波形はピストン打撃、
後の大きな打撃は着弾音と考えられます。
EXCEL0.25gバイオを使用した時のデータです。
時間は0.020秒、距離時間を考慮すると0.0182秒となります。
EXCEL0.25gと比べ、少し時間差が小さくなりました。
この時の初速は85.8m/sです。
マルイSG0.25gを使用した時のデータです。
時間差は0.026秒、距離時間を引いて0.0242秒となります。
外径が大きい分、加速時間が多くか買ったのか3種類の中では
最も時間差が大きかったです。

BB弾を変える事により1/1000秒クラスの変化はありましたが、
いずれもピストン打撃が先という結果となりました。
そこで、エアブレーキピストンを使用してピストンヘッドにぶつかる瞬間に
エアの溜めを発生させ、打撃を抑制させようとトライしてみました。
ノズルからはみ出すギリギリの長さのロングエアブレーキピストンです。
コッキングし、ノズルから棒が抜ける際に「シュポンッ」と音がなります(笑)
エアブレーキの結果です。
2つに割れていた波形が見事に無くなり、BB弾がピストン打撃前に
マズルから出ていることが分かります。

これで実験大成功か!?と思ったのですが、、、
低すぎる初速に唖然(笑)
ジュール換算で0.04J!射程距離にして3m!この距離ならワンホールです。
究極の命中精度を持ったライフルの完成ですw

・・・大失敗です(泣)
気を取り直して、エアブレーキを短くしてみました。
ノズルに少し入ったところで気密域に達します。
時間差を計るのを忘れてしまいましたが、ほとんどエアブレーキ無しと
変化がありませんでした。

と言うのも、エアブレーキの打撃音がピストン打撃とあまりかわらず、
音声上では変化が読み取れないからです。
こればかりはタッチセンサー式にして、直接時間差を計る以外方法が無いと思います。
初速は0.25gで77.7m/sなので、何とか実用レベルと言った感じです。
このエアブレーキ仕様で命中精度にどのような影響を与えるのかが
今後の課題となりそうです。
今回のまとめ
エアブレーキピストンの度合いでピストン打撃より前にBB弾を発射できると言うことが判明しましたが、
エアブレーキの強さと初速はほぼ反比例状態にあるため、ベストな位置の発見が難しそうです。
また、エアブレーキの度合いによっては音声計測で効果を計れないので、新たな測定方法を模索しなければなりません。