HFC152a調査報告

エアガン(ガスガン)のパワーソースであるフロンガスは、
時代と共に幾度も種類を変えてきました。
R12、R22はオゾンを破壊する上、圧力が高すぎ、ゴムパッキンを腐食させるので
縮小の一途を辿り、今ではほとんど見ることが無くなりました。
現在主流のHFC134aはオゾン層こそ破壊しないものの、温暖化係数は
二酸化炭素の1300倍と、温暖化ガスとして広く認知されています。

HFC134aの規制は今のところ決まっておりませんが、
温暖化ガスを垂れ流すのも少し考えさせられます。

最近温暖化係数の高いHFC134aに代わり、HFC152aが出始めてきました。
HFC134aと極めて似た性質を持ち、それでいて温暖化係数が140と
HFC134aのほぼ10分の1しかありません。
PC用エアダスターではいち早くこれを採用し、今ではほとんどがHFC152aとなっています。
そこで、エアガンにHFC152aは使用できるのかを調査してみました。

写真左からエーゼット製HFC152aPCエアダスター、セキトーのガス(空缶)、
ライラクスのハイバレットガスです。
HFC134aとHFC152aの特性
20℃での飽和蒸気圧(MPa) 沸点(℃) オゾン層破壊係数 温暖化係数
HFC134a 0.57 -26.2 0 1300
HFC152a 0.51 -25.0 0 140
写真中央が、今回使用したPC用エアダスターです。
エーゼット製で、370g入り、1本¥580でした。
平均的なガスの価格は500gで¥1200なので、結構お値打ち価格です。
今回使用した銃です。
写真のタナカ固定G17他、WA M92F、KSC SPP(非ハードキック)を使用しました。
初速の計測条件ですが、、、
・室温18℃に設定。ガスを満チャージして室温で10分放置した後に測定。
・使用BB弾はトイテックNEW0.2g
・使用弾速計はクローニーM1
エアダスターのままではガスをマガジンにチャージできないため、
セキトーの空缶に移し替えます。
丁度言いチューブを被せ、エアダスターの缶を上にして、ゆっくりノズルを押し込みます。
一気に全部入れようとするとうまく行かないので、必要な分を必要な時に
少しずつチャージすると楽です。

R22の様にパッキンを侵す事も無く、HFC134aと同じ感覚で使用できます。
測定結果

タナカ固定G17
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
HFC134a 82.97 84.35 82.55 83.02 81.68 82.11 82.65 81.26 81.38 81.98
HFC152a 72.70 72.67 73.15 72.03 72.02 71.61 73.82 72.65 72.74 71.46

WA M92F
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
HFC134a 71.60 72.46 72.01 71.41 71.98 70.78 70.89 69.36 65.68 69.45
HFC152a 65.27 65.92 66.72 62.32 59.25 64.88 64.16 63.14 64.91 64.06

KSC SPP(非ハードキック)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
HFC134a 60.14 66.55 66.75 66.62 65.25 67.11 63.27 62.14 63.96 62.33
HFC152a 67.72 67.76 68.72 67.20 66.69 69.26 69.26 67.57 65.43 67.78

実験結果を見てみると、HFC152aの方が15%程パワーダウンしています。
(SPPのみ、何故かHFC152aの方が初速が高いという結果になりました。)
下がったと言っても十分実用範囲内の初速で、使用に関してあまり問題にはならないでしょう。
むしろ、この程度のパワーダウンで済むなら、温暖化係数の遥かに小さいHFC152aを使うべきでは?と思います。
また、マルシンMAXIシリーズ、タナカ製品全般、デジコン製品等高いパワーで悩まされている機種に
HFC152aを使用することにより、パワーソースの段階でデチューンできることになります。

今回の結論
・HFC152aは若干のパワーダウンと詰め替えの面倒さえ気にしなければ、優秀なパワーソースであると言えます。