モーターテスター製作

電動ガンのモーターも国内、国外から数多く発売されるようになり、
それぞれがどのような特性を持った物か知りたかったので
ラジコンでよく使われているモーターテスターを導入できないか考えました。

ラジコン用のモーターテスターは、電圧が8Vまでの物が殆どで
外部電源が必要だったり、電動ガンで知りたい「負荷をかけた状態」が
解析できなかったので、それらに対応した物を製作してみることにしました。
用いた電源装置はケンウッド PS10-35と言う型番で、
MAX10V、35Aまで流せるデジタル表示の電源装置です。
格安にて入手したのが、今回の製作のきっかけとなりました。

電源は一般的な8.4Vとして測定しています。
厳密にはニッ水、ニッカドの8.4V表記バッテリーだと
10V前後の電圧なのですが、、、

電流リミッターは画像では20Aにしていますが、
実際は上限ギリギリの30Aまで引き上げて測定しています。
まずはモーターの回転数を調べるタコメーターの製作です。

一般的なタコメーターと同じ構造で、
穴の開いた円盤(ロータリーエンコーダー)と
フォトインタラプタという素子を使い、周波数を測定して回転数を割り出します。

フォトインタラプタは赤外線ダイオードとフォトトランジスタが一対になった素子で、
光が当たっている状態(遮る物が無い状態)では電流が流れ、
光が当たっていない状態(遮った状態)では電流が流れません。

そのON-OFFの繰り返しを周波数として測定します。
モーターにはジュラコンから削って作った
簡単なロータリーエンコーダーを装着しています。

穴が対称位置に2個開いており、1回転で2回光が通るので、
2回ON状態となります。
それをテスターの周波数測定で測ります。
テスターでは1秒間辺りの周波数が出ているので、
×60で1分間辺りに直し、1回転で2回ON状態になっているので
値を2で割るとモーターの回転数(rpm)が求められます。
その時の電源装置には、モーターに流れている電流値が表示されます。
これから、無負荷回転時の消費電流を求められます。

*2009.11.21*
流れる電流は負荷の状態(スプリングの圧縮具合)で変わるので
電流が一番多く流れたピーク値を読み取って掲載しています。
こちらはトルク測定装置(笑)です。

デジタル表示の秤に、モーターのアームを押し当て
その時表示される重さとアームの長さからトルクを割り出します。

秤は、どの位置に物を置いても同じ値を示すことを確認して使っています。
アームの長さは、中心軸から作用点まで5cmとなっています。
秤の値に×5すると、トルク(gf・cm)を求められます。

たわまないように、アームはφ5mmの真鍮丸棒、
軸基部は快削鋼で作っています。
この拘束トルクを測定する時、電源装置でリミット30Aの時、モーターの端子電圧は2V前後しかありません。
モーターは拘束状態の時に電流を流すと、それ自身が発電機となり逆方向へ電圧を発生させます。
その電圧と電源装置の出力した電圧が相殺し、低い電圧表示となっている、、、との事なのですが
確証が持てる解説を見つけることができませんでした。(5A時に30A時より高い逆起電力を発生させているとも考えにくいですし、、、)
詳しい方がいらっしゃいましたら、情報をいただけると幸いです。

*2009.11.21*
どうも、単なるオームの法則(V=IR)によるものっぽいです。
逆起電力〜の話はモーターが回転している時の事で、モーターが回転すると逆起電力が発生し
電源電圧と打ち消しあい、電流が流れにくくなる(見かけ上の電流値が小さくなる)と言うことでした。

エチゴヤ
FBEG1000
5(A) 10 15 20 25 30
拘束時電圧 (V) 0.43 0.76 1.11 1.47 1.82 2.16
拘束トルク (gf・cm) 145 260 405 575 730 895

上の図と表が、5A〜30Aまでリミット電流を変えた時の電圧、トルクの関係図です。ほぼ比例関係にあるのが分かると思います。
トルクは電流に比例して上昇し、電圧も比例的に上昇しているのが分かります。
この事から、電源電圧である8.4Vに達するのに必要な電流値(理論拘束電流)と、その時のトルク(理論拘束トルク)を求めてみました。

この事から、モーターが強い負荷を回そうとするとき、電流を流せれば流せるほど大きなトルクを得られる事が分かります。
電動ガンで言えば、セミオートの立ち上がりに相当します。
計算から、8.4V時に最大の拘束トルクを得る為には100A前後(滝汗)の電流が必要となります。

8.4Vのニッケル水素、ニッカドに比べ、実際の電圧が低い7.4Vリポや9.9Vリフェがセミの切れで勝るのは
20〜30Cの大電流放電ができるからだと推測されます。
次に、適正負荷時の回転数と消費電流、消費電力の測定です。
電動ガンの適正負荷と言えば、実際にドライブした時に相当します。

そこで、Ver.3メカにノーマルパーツ一式を組み込み、
測定装置を作ってみました。

これをフルオートで撃ち、そのサイクルを音声解析して
秒間何発かを割り出し、ノーマルギア比の18.72:1から
モーターの回転数を求めます。

その時の電源装置の値から、消費電流を求めます。
ショート、ミディアム、ロング全てのモーターを装着できるように
可変長モーターホルダーを製作しました。

これで、このメカボ1個で全ての長さのモーターを測定できます。

これらの方法で測定したデータをこちらにまとめてみました。