ATLANTIS CR123A型 LiFePO4 3.3V 450mAhセルのテスト

株式会社セイキ様のオリジナルブランド「ATLANTIS」からリリースされた
CR123A型のLiFePO4バッテリーセルです。
今までは比較的大型のセルしかありませんでしたが、
このセルが発表され、LiFePO4も一気に小型化路線を進むことが
出来そうな感じがしました。

外寸が直径17mm×全長33.5mmと、
正にフラッシュライト等に使用されるCR123Aバッテリーと同寸で、
A123セルに比べ外径で1mm、全長は半分近くになっています。

データシートが無い為、放電特性などが気になりましたが
今回、思い切って購入し、バッテリーを組んでみました。

2009年5月7日現在、このセルはインテレクトの直販でしか
購入できないみたいですが、このセルを使って製作した
LiFePO4バッテリーが、奈良県にあるバッテリーショップのIRE様から
発売されています。

・株式会社セイキ様
・インテレクトジャパン様直販ページ
・IRE様 (Infinite Re Energy)
私は充電器にHYPERION EOS 0606i AC/DCを使用しているため、
バランスコネクターはHYPERION純正の物を使用しました。
6セルまで対応の物と、4セルまで対応の物がありますが、
今回は4セル対応の物を使用しました。
まずはセルの電極部分にはんだを乗せます。
はんだごてはワット数の高い物を使用し、短時間で
局部的に熱をかけ、はんだを乗せないとセルが加熱してしまい
最悪壊れてしまいます。

電極部分を紙やすりで荒らし、はんだペーストを少しつけると
効果的です。

私は60Wのはんだごてを使用してはんだ付けしましたが、
結構はんだの乗りが良く、テンポ良く作業できました。
はんだごてを当てる時間は、2〜3秒が目安です。

セルの詳細な組み立て方は、エアクラフトジャパン様の
データシートに掲載されています。

・エアクラフトジャパン様の組み立て資料(PDFファイル)
次に、セル同士を接続するブリッジワイヤーを作ります。
今回は16Gのシリコンコードを使用しました。
平編銅線や銅版などを使用すると、
さらにコンパクトに組み立てられると思います。

適度な長さに切り、ワイヤーの両端にもはんだを乗せておきます。
手早くセルにワイヤーをはんだ付けします。
メインワイヤーを製作します。
私は電動ガンをディーンズコネクターで統一しているので、
このバッテリーもディーンズコネクターにしておきます。
メインワイヤーは少し長めにして、後で長さを調整します。
セルにはんだ付けします。
バランスコネクタのワイヤー配置を行います。
左が模型のカブース様に組んでもらったセルのコネクタで、
右が今回購入した純正コネクタです。
写真の向きで、一番左がバッテリーのマイナスに繋がるコードで
後は各セルのプラスに接続されます。

ワイヤーの配置図等も、エアクラフトジャパン様の
データに掲載されています。
ブリッジワイヤーを折り曲げ、軽くセルを固定します。
マイナス側のメインワイヤーとバランスコネクタを接続します。
ブリッジワイヤーの皮膜を剥がし、真ん中に軽くはんだを乗せます。
真ん中にバランスワイヤーを接続し、折りたたみます。

この際、セルの間に硬質スポンジなどを挟んでおくと
ショック吸収と形崩れを防止できます。
各セルにバランスワイヤーを配置し、長さを調整します。
最後に露出部分を絶縁テープで保護し、
全体をヒシチューブで覆います。

今回は透明の直径20mmヒシチューブを使用しました。
ヒートガンでヒシチューブを収縮させ、完成です。
丁度、9.6Vミニバッテリーの半分の大きさしかありません。
この状態で外径17.5mm、全長111mmです。
ブリッジワイヤーを工夫すれば、もう5mmほど短縮できると思います。
恐る恐る充電してみます(笑)
一応、最初なので1C充電(450mAh設定)してみます。

しっかりセル認識され、充電が始まりました。
各セルのバランスも、しっかり取れています。
満充電後、サイクルと発射弾数測定を行ってみました。
上の図画が、今回製作した9.9V 450mAhバッテリーのサイクルと発射弾数の関係図です。
A123と若干特性が違い、最初の150発前後は「立ち上がり」が悪く、サイクルも控えめですが
その後、16発/s前後で安定、バッテリーの切れる100発前ほどから急激に動きが悪くなると言う
LiFePO4ならではの特性を示してくれました。

A123セルと比べ、セル自体の大きさも小さいので放電特性もあまり期待していませんでしたが、
普通の8.4Vバッテリーと遜色ないほど良く回り、450mAhと低容量ながら、1400発も撃つことが出来ました。
容量の少なさはLiFePO4の特徴でもある「超急速充電」と「追充電」でカバーできるので、
大きな可能性を秘めたバッテリーだと言えます。
↑の動画は、今回製作したバッテリーでノーマル89式を撃ってみた動画です。
最後に恒例の耐寒テストを行いましたが、今回は手違いで-5.1℃と極端に冷たくしてしまい
ATLANTISセルのLiFePO4は動作不能状態に陥ってしまいました。
A123が元気に回っているのを見ると、やはり中華セルは寒さに弱いと言えます。
それでも、少し暖めただけで十分回ってくれるようになるので、
極端に寒い環境を除けば、普通に使用できると思います。

既存のCR123Aと寸法が同じなので、SureFire M900ライトのグリップ内に3セル仕込んだり、
クレーンストックやUBRストックのバッテリーコンポーネント内に仕込む事だって可能だと思います。
使い方次第で、新たな可能性が見出せそうな感じがします。