モーターの慣らし

新品のモーターはコミュとブラシの当たりが取れておらず、
通電効率が上がらず回転数が低めだったり
消費電流が大きかったりします。
また、コミュとブラシの間に僅かな隙間があるので
回し始めや高負荷をかけたときに火花を散らし、
加速度的にコミュとブラシを痛めていきます。

モーターを長く効率よく使う為にも、慣らしはお勧めの手段です。

慣らしには人それぞれ、様々な器具と手段を用います。
ここでは私なりの方法を紹介します。

私は3V程度の電圧で、冷却しながら20分ほど回しています。
今では電源装置を使用していますが、
以前は単三のニッカドバッテリーを3本直列にして
モーターごと冷凍庫に入れて(笑)慣らしをしていました。
今回使用したのは新品のEG1000モーターです。
回し始めは3Vで3Aちょっとの消費電流値でした。
この時、ブラシからは僅かに火花が散っています。

画像は5分後の数値です。消費電流が2.59Aまで下がりました。
だんだん当たりが取れてきたのか、目視できる火花はありません。
15分後、2.36Aまで消費電流値が下がりました。
大体この当たりで数値が安定し、以後は殆ど変わりません。

慣らしをする際、モーターを何らかの方法で冷却してください。
RC用の冷却ファン付きヒートシンクなど、
様々な物が流用できると思います。
私はPCの電源ファンを別電源で駆動させて使用しています。
名称 電源電圧 無負荷
回転数
無負荷
消費電流
理論
拘束トルク
適正負荷時
サイクル
適正負荷時
消費電流
適正負荷時
消費電力
EG1000 新品 8.4 26850 3.04 3780.00 20.2 12.46 104.66
EG1000 慣らし 8.4 27450 2.65 3210.67 20.1 12.01 100.88
EG1000 結構使用 8.4 26400 3.62 2516.60 20.0 12.32 103.49

EG1000を状態別に比較してみました。

新品はトルクこそ最大値ですが、消費電流が大きめです。結構使用した中古状態では、回転数、トルク共に低下しています。
特にトルクの落ち込みが激しく、性能を発揮し切れていない状態になっています。
慣らし後は新品に比べトルクの低下が見られますが、消費電流が大幅に下がり、回転数も向上しています。

新品の状態で使用し続けると、コミュとブラシの間で火花放電が繰り返され、ダメージが蓄積していきます。
コミュとブラシが痛んでくると、通電効率が悪くなってさらに火花を飛ばすようになり、
悪循環が続いてモーターを早期に痛める原因となります。特に大電流の流れるセミオートを多用した場合は、短期で痛んできます。

慣らしを行うと、燃費向上のみならずコミュとブラシの磨耗を抑制でき、長い間良好なコンディションでモーターを使用できます。
簡単に効果が出せるので、新品モーターを購入した際には慣らしをお勧めします。