TAS-R386 "MINI MIL-DOT" 海外輸出モデル

2009年新春ブラックホール TASCOブースにて販売された
同社 MINI MIL-DOTの海外輸出モデルです。

既存のMINI MIL-DOTとの違いは

・輝度調整がオートモードのみ
・バッテリーボックスの蓋の形状

のみの様です。
OPTIMAの後継機種としてリリースされたのがMINI MIL-DOTです。
ハンドガンのスライドの上に載せて使用したり、
スコープの補助サイトとしての用途をメインにしている様で、
とにかくコンパクトに設計されています。

このボディの中に発光モジュールと調整機構、
さらにバッテリーまで内蔵し、
実銃対応の耐衝撃性を持たせたのは物凄い事です。

ちなみにOPTIMAより5mmほど全長が長くなっています。
Trijicon系サイトのバックアップとして取り付けようとすると、
エレベーションダイヤルと干渉してしまいます。

別売りで各種ハンドガン用マウントやレール用マウントがあります。
従来のMINI MIL-DOTはスイッチが付いており、
OFF→オートモード→MAX輝度と3つの動作を選択できましたが、
この輸出モデルでは自動調光モードしかなく、
前面には自動調光用のCDS(フォトレジスタ)だけが見えます。

*CDSとは*
硫化カドミウム(CdS)を用いた抵抗の通称で、
光が当たると抵抗が変化すると言う特性を持っています。
光が当たれば約600Ω、暗いと1〜2MΩと変化の幅が広く、
幅広い波長の光に反応します。

夜間に作動する街灯や照明のON OFFスイッチに良く用いられます。

ちなみに、EUではRoHSの対象元素となっている為、
このCDSを用いた機器の使用が出来なくなりました。
左が従来のMINI MIL-DOT、右が海外輸出モデルです。
蓋とスイッチが違うだけで、後は同一の外見を持ちます。
奥で赤く光っているのが発光モジュールです。
電源のON OFFはカバーを被せる事で行います。
厳密にはOFFではなく、目に見えない位の光まで落としている様です。
裏面には、各種マウント取り付け用の
位置決めピン穴が開いています。
エレベーション、ウインデージは側面のネジで、
上面はそのロックとなります。
調整ネジには1.5mmの六角レンチを、
ロックには1.27mmの六角レンチを使用するため、
2本持って歩かなくてはならないのは不便な所です。
固定ネジ2本を緩めると、バッテリーケースの蓋が開きます。
固定ネジは脱落防止のリングで留まっています。

バッテリーはCR1632かCR1620を1枚使用します。
小型のリチウムバッテリーで、家電量販店などで購入可能です。
蓋の裏には、Bと言うモールド文字の他に、
手彫りで「B」と書かれています。

この手彫りのBは「B格」と言う意味で、
2009年新春ブラックホール TASCOブースにて
B格品として販売されていたことを示します。

返品、修理が一切効かないので、それっきりとなります。

とりあえず、この個体は動作、調整共に問題ありませんでした。
覗いた画像です。
レンズ面が小さく、慣れるまでドットを探すのが困難です。

レンズはクリアですが、小さいレンズでパララックスに対応させる為、レンズの曲率が大きく
レンズ周辺では視界が若干歪んで見えます。これは従来のMINI MIL-DOTでも同じです。

ドットは5MOAで、少し小さめです。
価格:不明 レンズ径:幅28mm 高さ16mm
全長:50mm 重量:22g
輝度:無段階自動調光 コーティング:ハーフミラーコーティング
ドット移動量:不明 マウント:専用マウント使用により、20mm、各種ハンドガン
ドットタイプ:ノーマル 5MOA バッテリー:リチウムコイン電池 CR1620かCR1632