ELEMENT AIRSOFT EO-Tech 553 Replica を弄る

以前からパチホロを購入したら、色々ばらして遊んでみよう、
と思っていたので、今回もやっちゃいました(爆)

まずはフードを外します。
横の固定ネジ3本を外すと、このように外れます。
次に、ベースと本体をばらします。
こちらもベース下部のネジ5本を外すと、
本体、バッテリーコンポーネント、ベースに3分割できます。
本体内部はこんな感じです。
基盤やら細い配線やらが見えています。

ちなみに、この個体は線を挟んだまま締め付けていたようで、
線がつぶれていました。
基盤の乗っている、エレベーション調整板を外した画像です。
これが発光モジュールです。
レティクルの形にスリットが開けられている板が貼り付けてあり、
レティクルの形を投影します。
スイッチ基盤を外します。

基盤は配線を通した後にはんだ付けしたっぽく、
そのままでは分解できません。

なので、配線穴を僅かに広げ、基盤が通るようにします。
発光モジュールは、こんな感じでスプリングを介して
プラのパーツに入ります。

このプラパーツが左右に動くことでウィンデージを、
モジュールが上下することでエレベーションを調整しています。

今回の個体も、中古品を購入したのですが、
エレベーションが動かないと言うトラブルがありました。

分解してみると、ここに配線が引っかかり、
動きが渋くなっていたことが原因でした。

配線をスムーズに取り回し、ホットボンドで固定して解消しました。
イエ゛ァァアァアア゛ア!

配線が細いので、ブツブツ千切れます。
これもホットボンドで補強しておきました。
点灯不良などの大半がこれだと思います。
前側のスルーレバーも動きがスカスカだったので、
少し渋めにしてあげます。
押さえのスチールプレートを若干曲げて、
テンションをかけます。

これでレバーは適度なテンションがかかって動くようになります。
マウントは、底面にタミヤの2mm△棒を4箇所貼り付けて
スペーサーとし、ガタを取りました。

正確にレールの中央には固定されませんが、
そこはウインデージ調整と脳内補正と愛情でカバーです。
もう一つ、このドットサイトの欠点が
「ドットの位置が下過ぎる」事です。

元々エレベーションの調整量が少ないのもそうですが、
一番上に上げた状態でも低すぎて、調整範囲外になってしまいます。

写真はモジュールを写したものですが、
モジュール上の空間分、動くはずなのですが
一番上に上げても写真の位置です(汗)
そこで、モジュール下に3mmのプラ棒を貼り付けて、
強制的に上げました。

これで位置は良くなったのですが、
モジュールを抑えているスプリングのテンションがきつくなり、
エレベーション調整板にヒビが入ってしまいました。

これをやる場合、スプリングテンションも調整した方が良さそうです。
そして一番やりたかった

「レンズの反射を何とかする」

です。

反射性のUVカットコーティングが施されているので、
まずは接眼レンズのコーティングを剥がします。

相手は真空蒸着の金属膜コーティングなので、
シンナーで拭いたくらいではびくともしません。

そこで、研磨剤を使ってコーティングを剥ぎ取ります。
今回使用したのはPRO STAFFの「キイロビン」と言う
車のガラス油膜取りなのですが、この油膜取りには
「酸化セリウム」と言う物質が入っています。

この物質は、光学ガラス研磨に用いられる研磨剤で、
粒子が硬く細かい上に、ガラスと化学反応を起こして
化学研磨する働きもあります。
この研磨剤を少量コーティング面に塗布し、
リューター+フェルトバフで研磨していきます。
左がコーティング有り、右がコーティングを剥がした面です。

意外と簡単にコーティングが落ちていきます。

ガラス研磨に適した研磨剤なので、ガラスに傷が付くことはありません。
通常の荒い研磨剤を使うと、ガラス表面も逝ってしまうので
注意が必要です。
全てのコーティングを剥がした接眼レンズです。
このように、UVカットコートのドギツイ反射が無くなり、
普通のガラスになりました。

これを組んで、実験してみます。
赤ドット最低輝度です。

視界は非常にクリアになり、対物側のUVカット裏面による極僅かな反射はあるものの、
ほぼ透明な視界を得ることが出来ました。
写真ではレティクルがぼやけていますが、ピントずれによるもので、通常通りに鮮明に見えます。

しかし、極僅かではありますが、レティクルが分裂して、うっすら映りこんでいます。
これについては、後述します。
最高輝度で点灯させた画像です。
映り込みが顕著になり、微妙な感じです。
緑を最低輝度で点灯させた画像です。
こちらは映り込みが無いと言うか、見えづらいです(汗)
最高輝度で点灯させた画像です。
映り込みも無く、こちらはバッチリです。

無加工と比べると、レンズ右側の反射が無くなっているのがポイントです。
日中、赤レティクルを点灯させた画像です。
最低輝度では少し見づらいですが、もう2段階位上げると、しっかり見えます。
こうすると分裂も気にならず、普通に使用できます。

視界はバッチリクリアーです。
レティクル2重分裂の原因は、レンズの表裏の反射によるものです。
ガラスは表と裏で2回反射を起こす為、画像の様に
1枚のガラスに2回レティクルが映ります(画像参照)

コーティングを施すと、透過率が上がって反射が抑制される為、
反射はなくなります。
これが、片面のみコーティングされていた理由です。

このUVカットコーティングの代わりに、
スコープのレンズに施すようなマルチコートを1面にかけると
反射も抑制され、クリアな視界のままレティクルも鮮明になると思うのですが
個人でそれを実践する術も無く、今回は使用に差し支えないと言うことで
とりあえず完結です。

何か良い手段を見つけたら、実践して、さらに改良してみたいと思います。