東京マルイ 次世代G36Kのスコープに実物を移植する

先日、次世代G36Kをお借りした大将さんが
実銃G36系に搭載されていたスコープの中身だけを
入手したとの事で、今回見せていただきました。
側面にはHENZOLDT WETZLAR
(ZEISSのミリタリー、タクティカル部門)
のロゴと、シリアルナンバーらしき番号が入っています。
本体は意外にも樹脂製ですが、
かなり硬質な樹脂でできており、叩くと金属音に近い音がします。

エレベーション、ウィンデージ調整で押された部分に
跡が残っていました。

実銃で、HKVサイト(通称二階建て)が廃止され、
現行のレール付きサイトにシフトしたので
そのHKVサイトの中身なのでは?と推測されます。
せっかくなので、次世代G36Kのスコープの中身と
交換してみることにしました。

ちなみに、最初はSTARの2009年バージョンHKVサイトレプリカの
中身と入れ替える予定だったのですが内部構造がかなり異なり、
実用に耐えうる物にするには一苦労しそうだったので
却下となりました。
まずはサイトを分解します。
アイピースのゴムを外します。
スコープを止めている樹脂Cリングを外すと、
樹脂ワッシャーとOリングが外れます。
次に、対物レンズ側のゴムを外します。
マイナスドライバーでこじると、簡単に外れます。
エレベーション、ウィンデージを目一杯まで緩め、
エレクタースプリングのテンションを弱くします。
スプリングにマイナスドライバーなどを差込み、
押し下げながらスコープをゆっくり接眼側に引き抜きます。

スコープを抜き取ったら、一緒についてきたOリングを外します。
上が次世代G36Kスコープの中身、下がHENZOLDTです。
HENSOLDTが極僅かに短いくらいで、構造はほぼ同じです。

ちなみにマルイの物はアルミのチューブでした。
まず、純正スコープについていたOリングをはめます。
次に、分解の逆の手順でHENSOLDTスコープを
キャリングハンドル内部に入れます。
スコープには上下の向きがあるので注意しながら作業します。
回転止めのピンに、スコープの切り欠きをあわせます。
こんな感じになります。

STARの物と違い、レティクルの傾き調整ができないので
この時点で覗いて傾いていたら、回転止めのピンが入る
切り欠きを広げたりスペーサーを入れたりして
角度をあわせておきます。
Oリング、樹脂リング、Cリングの順番で組み付けます。
エレベーション、ウィンデージのネジを回し
チューブが大体真ん中に来るようにします。
ゴムをはめ込みます。
ややサイトが引っ込んでいますが、問題ありません。
これで移植完了です。なんと無加工で入ってしまいました。
このスコープも、恐らく実物を見て作ったと思われます。
70m先のポールを覗いてみた画像です。
レティクルが結構滲んでいて、ゴミも何個か付着していますが
光学系は流石のHENSOLDT、非常に鮮明で純正スコープの様に視界端っこが
歪曲収差で歪むことなくスカッとクリアに見えます。

レンジファインダーももちろん機能し、身長175cmのシルエットが上の線から下の線に収まれば、
その数値×100mの距離にいる、と言うことになります。
レティクルはBDCになっていますが、エアソフトガンには間隔が狭いため、あまり有効ではありません。