東京マルイ G36Cにおける
ノーマルホップとG-HOPの弾道特性調査結果

G-HOPの動画を公開してからほぼ1年経ち、データを取っていくにつれて
射手視点から何m飛んだ、と言うのが曖昧な表現だと言うことに気がつき
厳密な弾道特性データを取ってみようと思いました。

今回は地元の知り合いが管理している建物の駐車場を
お借りすることが出来ました(建物は意向によりモザイク、塗り潰しをかけています)
前日までやませで強烈な東風が吹いていましたが、
この日は一転、ほぼ無風で最高のコンディションとなりました。

距離について、レーザーレンジファインダーが信用できないとのコメントがあったので
100m巻尺を購入し、使用しています。
使用したBB弾は精度に定評のあるSUS0.2g(赤)、SUS0.25g(赤)、
G&G 0.28gバイオの3種類です。

G&G 0.28gバイオは2次ロットの物で、実測0.27g位でした。
3次ロット(?)では、0.26g台まで重量が落ちているそうです。
銃はバイスで固定し、レール部分で水平を出しています。
今回調査するのは、銃が水平な状態から発射された弾が
どのような弾道特性を描くか、と言う物です。

ホップは浮き上がろうが沈もうが、
銃身が水平状態で「一番飛距離の出るポイント」にしています。

ちなみに銃口は地面から110cmの位置にあります。
人間が構える位置より、50cmほど低い場所になります。
まずはホップ最小状態で初速を測定します。
こちらはノーマルホップ、SUS0.2gの初速です。
90.04m/sになっています。

G36Cは最初期ロットのノーマルです。
バレル長は247mm、シリンダーはM4シリンダーとなっています。
奥のコンクリート壁まで、63mあります。

まず、徐々にホップを強くしていき、銃身が水平状態で一番遠くまで飛ぶ弾道を探します。

着弾地点を射手が見ることは出来ないので、
サー・ワダさんとSSMさんに協力を要請しました。
サー・ワダさん、SSMさん、ありがとうございました!
そして、そのホップ状態での初速を計測します。
結果、89.48m/sと、殆ど下がっていないことが分かります。
そして、弾道特性を調べるのに使うのが写真の機材です。
全長2mのポールに、巻きダンボールを貼っています。
このダンボールに5m、10m、15m、、、と5m置きに撃ち込み、
着弾点をプロットしていきます。

ちなみに30mを超えたあたりから巻きダンボールを貫通できず、
50近くになると僅かに凹む程度のパワーしかありません(笑)
こんな感じで、どんどん離れていきます。
結果、こんな感じで各距離の着弾点が得られます。
このデータを元に、EXCELのグラフを使い弾道曲線を描きます。
2010.4.27 追記

掲示板で、地形の高低差が加味されていないとご指摘をいただいたので
レーザー水準器を使い、測定してみました。

使用したレーザー水準器はSTANLEYのFATMAX SP1Xです。
本体に水平器が内蔵されており、こちらで出来る限り
水平を示すように調整しています。

レーザーの傾きはカタログだと±1/4インチ@50ヤードの様です。
やませで潮風が吹いているので、クラス2のレーザーでもラインが見えています。
このレーザーの高さを各距離で測定し、プロットして地形データとしました。

幸い、測定した場所にアスファルトのラインが入っているので
前回の位置とほぼ同じ場所での測定が可能でした。
レーザー水準器による起伏測定
距離(m) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 48 50 55 57 58 59 60
地面からレーザー光点
までの高さ(cm)
61 50 38 25 17 4 2 2 7 7 8 9 13 15 17 17 19
計算上の起伏(cm) 0 11 23 36 44 57 59 59 54 54 53 52 48 46 44 44 42



測定位置から見て水平と思いきや、約60cmもの高低差がある岡状の地形であることが判明しました。
この起伏データを加味すると、、、


距離(m) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 48
ノーマル0.2g
元データ(cm)
110 105 111 110 117 121 129 152 147 95 0
高低差加味
(cm)
110 116 134 146 161 178 188 211 201 149 53

距離(m) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60
ノーマル0.25g
元データ(cm)
110 107 112 113 118 129 138 163 190 175 170 93 0
高低差加味
(cm)
110 118 135 149 162 186 197 222 244 224 222 141 42

距離(m) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60
ノーマル0.28g
元データ(cm)
110 106 107 112 123 128 144 173 165 171 118 103 0
高低差加味
(cm)
110 117 130 148 167 185 201 232 219 225 170 151 42

*2010.4.26*
掲示板でグラフの種類を教えてもらい、良い感じになりました。jackerさん、ありがとうございました!

ノーマルホップでの弾道データです。
使用BB弾 ホップ最小時の
銃口初速(m/s)
最大飛距離ホップ時の
銃口初速(m/s)
最大到達距離
(m)
浮き上がりの
最大到達点(cm)
銃口位置からの
浮き上がり(cm)
SUS 0.2g(赤) 90.04 89.48 48 211 101
SUS 0.25g(赤) 78.75 77.51 60 244 134
G&G バイオ0.28g 76.37 76.99 60 232 122

これがノーマルホップ時の弾道特性です。
一般的に初速はホップをかければかけるほど落ちていく傾向にありますが、ノーマルG36Cのセッティング(247mmバレル+M4シリンダー)では
圧力溜めが起こり、効率よく加速され初速が殆ど落ちません。0.28gに至っては逆転する現象が起きています。

高低差を加味しグラフを書き直すと、銃口から出た弾は徐々に上昇を初め、35〜40m付近で最高到達点に達し
0.2gは急激に失速、0.25gと0.28gは緩やかな放物線を描いて落ちていきます。
浮き上がりの到達点(計算値)はいずれも2mを越え、強ホップによる山なりとなっています。
そして、高低差を加味したことにより、到達点と思われた地点でもまだ高さを保っていることが分かったので
実際の飛距離はもう少しだけ伸びると思われます。

距離(m) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 57
G-HOP 0.2g
元データ(cm)
110 102 101 105 130 134 151 166 168 168 117 69 0
高低差加味
(cm)
110 113 137 141 174 191 210 225 222 222 169 117 46

距離(m) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 57 58
G-HOP 0.25g
元データ(cm)
110 102 100 109 117 111 118 133 148 142 99 61 41 0
高低差加味
(cm)
110 113 136 145 151 168 177 192 202 196 151 109 87 44

距離(m) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 57 58 59
G-HOP 0.28g
元データ(cm)
110 101 101 100 105 99 126 123 113 131 104 71 50 32 0
高低差加味
(cm)
110 112 137 136 149 156 185 182 167 185 156 119 96 76 44

続いて、G-HOPの弾道データです。
使用BB弾 ホップ最小時の
銃口初速(m/s)
最大飛距離ホップ時の
銃口初速(m/s)
最大到達距離
(m)
浮き上がりの
最大到達点(cm)
銃口位置からの
浮き上がり(cm)
SUS 0.2g(赤) 88.65 88.93 57 225 115
SUS 0.25g(赤) 79.34 78.66 58 202 92
G&G バイオ0.28g 77.59 77.03 59 185 75

こちらがG-HOP(Gen3 G-HOP タイプ タフネス)の弾道です。
落下距離が中途半端な距離だったので、細かくプロットしています。

初速はノーマル同様、殆ど変化無しとなっていますが
G-HOPの場合は圧力溜めではなく、ホップの形式によって加速の効率を上げています。

0.2gで、ノーマルでは急激に失速したのがG-HOPでは大幅に飛距離が伸び、0.25gや0.28gに近い弾道に変化しています。
弾道高低差がノーマルとほぼ変わらないことから、ノーマル弾道に+αの伸びが追加されたような感じです。
0.25g、0.28gの最大飛距離はノーマルとほぼ変わりませんが、弾道の高低差が押さえられており
ノーマルに比べ、約50cmほど弾道がフラットになっています。銃口からの浮き上がり到達点は、いずれも1mを切っています。
また、ノーマルの時と同じく地形の高低差を加味したことにより、まだ少しだけ飛距離が伸びると思われます。

このように、G-HOPの弾道はノーマルに比べフラットな特性を描くため、水平+αの仰角射撃での
急激な失速を抑え、弾道を伸ばす効果があります。
仰角射撃時の最大飛距離と、G-HOPのもう一つの特徴でもある「集弾性」は、これから紹介して行きたいと思います。

掲示板で高低差を指摘していただいたHalQさん、SGWさん、MTSさん、ありがとうございました。